3月、校章が浮かび上がった卒業証書を手に、6年生の児童たちが卒業を迎える。美濃市立牧谷小学校には、生徒が自ら卒業証書用の紙を漉く伝統がある。市原さんが考案した漉き模様紙の技法を使うことで、特別な技術がない小学生でも、校章を漉き合わせることができるという。
代表作である「美濃和紙カレンダー」は、得意としている漉き模様紙の技術に加え、金属を加工して専用の金型を自作し、水中の繊維をすくい取ることで別の紙に漉き合わせるという「引っ掛け技法」により製作している。これらの技術と専用金型を独自で研究・開発し、繊維の長さや風合いによって表現する模様や図柄を、独自の感性で漉き上げているのだ。
「この漉き模様紙の技術を使って、美濃和紙の魅力を広め続けていきたい」。父から受け継ぎ、さらに昇華させてきた技術を、今は娘の早耶香さんに継承していくところだ。美濃で磨かれた技術が、未来へ繋がっていく。
岐阜県美濃市生まれ。立命館大学卒業後、「岐阜美術研究所」で岐阜出身の画家・江崎寛友氏に師事し、デッサンを学ぶ。1970年頃に父・市原隆司氏が漉き模様紙の製造技術を研究し「美濃和紙カレンダー」を独自開発し、「現代の名工」に選ばれる。2005年に美濃創芸 の二代目社長に就任、父の技術を継承している。2015 年「経済産業大臣功労賞」受賞。
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美濃和紙カレンダー
サイズ:74 × 47cm
Mino Washi Calendar
Size: 74 × 47 cm
美濃和紙カレンダー
サイズ:74 × 47cm
Mino Washi Calendar
Size: 74 × 47 cm
美濃和紙カレンダー
サイズ:74 × 47cm
Mino Washi Calendar
Size: 74 × 47 cm
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